応募・面接

ドコモのAI面談、合否を決めるのもAIなのか

ドコモの2027年卒の選考では、AI面談で低評価だった場合に誰が確認するのでしょうか。前年とのフローの違いから、AIと採用担当者の役割を読み解きます。

AI面談と人の確認を表す架空の人物とパソコンのイラスト
架空のイメージです。実在の物件・人物・施設・アプリケーションとは関係ありません。

画面の向こうに面接官がいない。質問を聞いて答え終えたあと、「この録画だけで落ちることもあるのだろうか」と気になる人もいるでしょう。AI面談で確かめたいのは、AIを使っているという事実より、どの段階で、誰が、次に進むかを決めるのかです。

NTTドコモは、2027年卒の新卒採用ジョブマッチングでAI面談を本格活用すると説明しています。公表されたフローを読むと、「AIが採点し、人が最終面接をする」という一言では収まらない変化が見えてきます。

低い評価が出ても、人がデータを確かめる

ドコモ採用チームの2026年2月27日付の記事では、書類選考の後にAI面談を受け、高評価の場合は社員面談へ進むとしています。一方、低評価の場合も、採用担当者が面談データを確認して最終的な合否を判断する、という説明です。人の確認で合格となれば、同じ社員面談へ案内されます。

したがって、この公表フローについて「AIの評価が低ければ、確認なしで不合格になる」と読むのは正確ではありません。ただし、「AIの結果に関係なく、全員が社員と話せる」とも書かれていません。ここが大切な違いです。

ドコモの公表内容をもとに編集部が整理。対象は各年度の新卒採用の説明です。
AI面談の後 2026年卒までの説明 2027年卒の説明
高い評価の場合 結果に応じて一次または二次の面談へ 社員面談へ
低い評価の場合 AI面談後に人による面談を必ず案内 採用担当がデータを確認。合格と判断された場合に社員面談へ
その後への影響 年度ごとの案内を確認 AI面談の結果は社員面談以降の評価に影響しない、と説明

変わったのは、面接官の姿だけではない

同じ記事は、2026年卒まではAI面談後に一次面談か二次面談のどちらかを必ず案内していた、と振り返っています。2027年卒では、採用担当によるデータ確認を経て、社員面談へ進まない判断もあり得るフローになっています。

これは単に面談を一回録画に置き換えた話ではありません。応募者が社員と直接やり取りする前に、記録から判断される場面がある、ということです。自分の説明が相手に伝わるかを、その場の表情や相づちで確かめにくい点も、対面の面接と感覚が違うところでしょう。

段階導入時のドコモの説明と併せると、会社は面接官との相性などに左右されにくい評価を目指していることが分かります。ただし、これは導入する側が説明する狙いです。AIを使ったというだけで、評価の公平さや採用の良しあしが証明されたわけではありません。公開されていない評価基準を、応募者側が推測で埋める必要もありません。

準備するなら、「AIに好かれる言葉」より経験の中身

非公開の採点基準に合わせた必勝の言い回しは、この記事では示せません。準備の出発点は、応募先から来た案内を読み、自分が何をしたかを、聞き手が知らない前提で説明できる状態にすることです。

たとえば「チームをまとめました」だけでは、何人で、どんな課題があり、自分が何を変えたのかが伝わりません。担当した範囲、実際に取った行動、確認できた結果を分けて話す練習は、AI面談の後に社員と話すときにも使えます。していない役割や成果を足さず、結果が分からない部分は分からないままにします。

受検前には、指定端末、通信・音声の条件、所要時間、期限、途中で不具合が起きた場合の連絡方法を、実際に届いた案内で確かめてください。ここに挙げた項目は編集部の確認案で、ドコモが一律に求める必要物の一覧ではありません。

「AI面接」という名前だけで、他社まで判断しない

AIを使う範囲は、質問、記録、評価の補助、選考への利用などで異なります。今回分かるのは、ドコモが特定の採用年度について公表した運用です。同じサービス名でも、別企業が同じ選考フローを採るとは限りません。

気になる応募先では、AI面談の次に何があるか、応募者の情報を誰が確認するかを、自分宛ての募集・選考案内で読みましょう。企業の仕組みを知ることは、不安をなくす魔法ではありません。それでも、漠然と「機械に決められる」と考えるより、どの場面で何を伝えるのかが具体的になります。

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参考資料と確認日

独自取材や選考への参加は行っていません。表と準備項目は公表資料をもとにした編集部の整理です。応募の際は、対象年度の最新の案内を確認してください。